アゲイン

Pine と Gopher でネットに目覚めたエンジニアの卵が、18年後に再度初心に返るブログ

Gopher クライアントを作りたい(1)

Gopher(ごーふぁー)とは、RFC 1436 の言葉を借りると

"a distributed document search and retrieval protocol"

ということで、『インターネット上に散らばっているドキュメントを検索したり取得したりする際の決め事(プロトコル)』です。
ブラウザベースの検索が登場する前の時代、テキストベースでの検索といえば Gopher というイメージです。

 

私が学生だった頃、大学の図書館に Gopher 端末があり、本当に重宝しました。
当時は、ライブラリアンにお願いして書籍を買ってもらうか、自分で他の図書館へ行って必要な情報を探すというのがごく当たり前な時代でしたが、Gopher を使えばコンピュータの前に座っていながら世界中(と言ってもほとんど英語圏)の論文などを瞬時に見つけて読むことができ、私の中に衝撃が走りました。

その後、Mosaic というブラウザが広まり、Internet Chameleon などいろんなインターネットクライアントが出てきたかと思えば、Netscapeデファクトスタンダードのブラウザとしてあっという間に世界を席巻していきました。インターネットはオープンな環境で次々と良いものが出てくるというイメージを強く覚えました。

そんな中、Internet Explorer がOSバンドルされるようになり、ネットの進化が一気に遅くなったのを肌で感じたのも事実です。

 

IEの性能が(当時の)ネスケを上回っていて&世間の評判によって選ばれていったのであれば良いのですが、当初は全然ネスケより劣っていたのに、OSバンドルによって「ネットに詳しくない人々がIEを無意識に使ってしまう」という戦略を実行したMSの前に、ネスケをはじめいくつもの優れた製品・アイデアが潰されていったのは、エンジニアとして本当にショッキングなことでした。

#経営・マーケティング的には「売れない製品を大成功させた」ということで優れた戦略なのでしょうが、そういう賢い頭は人々にとって良い方向に使って欲しかったです。

 

閑話休題

私がインターネットの虜となるきっかけをくれた Gopher、そのクライアントを自分でも作ってみたいと思い立ったので、これから数日かけて Gopher クライアント作成プロジェクトをやってみたいと思います。

 

>>> つづく